やってみなくちゃわからない

中学の時、友達が自転車の鍵を無くして困っていた。
「あー、どうしよう。壊すしかないよなぁ」
とかいっていたと思う。そこで私はある方法を思いついた。だがその場にいた他の誰もが、そんなので開いたら苦労しないよ、開くわけないじゃん、と鼻で笑った。私自身も、まあそうだよな、と思いつつも
「そんなのやってみなきゃわかんないだろ」
と言って得意げにその方法を試してみた。
…開いた。
さて、私が取った方法とは何だったか?







それは、「私の自転車の鍵を使った」のである。
鍵のメーカが同じだったので、もしかしたら開くかもしれない。そう思ってやってみると本当に開いてしまったのだ。
「ほら、開いたじゃん」
皆は唖然としていた。なんでもやってみなくてはわからないということの実体験だった。
さて、こうして鍵を開けることができたわけだがこの方法には盲点があった。それは開けると鍵が錠から外せなくなる型だったのだ。自転車の後輪、サドルの下によく付いている環状のあれである。私の鍵を使い続けるならいいが、そうでないならやはり取り外してしまわなくてはならない。
「なんだよ。やっぱだめじゃん」
結局、友人は職員室からドライバーを借りてその錠を外していたのだった*1

*1:しかし、環が開いた状態でないとドライバーを使っても車輪からは外せないわけだから、やっぱり私の方法は役立っている!