『流星ワゴン』 重松清 著 (★☆☆☆☆)

流星ワゴン
流星ワゴン
posted with amazlet on 06.06.01
重松 清
講談社 (2005/02)
売り上げランキング: 6,456
不愉快。
どうして小説の中でまでこんな辛くて寂しくて悲しい腹立たしい嫌な思いをしなくてはならないのか*1。中盤を越えるまでは特に重苦しくて、ひどく現実的で、救われない。
辛く悲しい物語はダメだということではない。辛く悲しいが故に心打たれる作品はもちろんある。だが、この小説にはただ打ちのめされ、沈む気持ちしか生まれてこなかった。
それはお前が「父親」ではないからだ、といった指摘は当たらないと思う。

*1:友人の、猫が「『渡る世間は鬼ばかり』を見たときに思ったことと同じだよ、それ」と言っていた。私もそう思う。何故あれが人気番組なのか理解に苦しむ。