『それでもボクはやってない』 周防正行 監督 加瀬亮 主演 (★★★★★)

ガクガクブルブル。
皆さん絶対容疑者にはなってはいけない。日本社会では容疑者はすなわち犯罪者のようです。日頃からニュースを見るとしばしば「容疑者」なのに実名で報道されるし、もう完全にそいつがやったっていう表現だよな。いいのかこれ?って思ってはいたけれど、それどころではないようだ。
日本の刑事裁判に関する問題点や理不尽な社会システムに対する怒りもさることながら、物語そのものとしても最後まで先の展開が気になり目が離せない。非常に深刻であるがゆえに生じるユーモラスも現れている。例えば、とても緊迫した法廷でのやりとりで、検察や弁護士が「パンツパンツ」連呼してるのは滑稽である。
主人公を支える母親や友人達(特に山本耕史が演じる友人)の姿にも目頭を熱くさせられる。友達って大切よね。
とにかく、みんなみるべし。