揮発ではなく上書き

最近、人と話をしている時に、言おうとしていたことを忘れることがしばしばある。
それは、相手の話がひと段落するまで待っている間に忘れる、ということもあるが、そうではなくその話題から思考がいろいろと展開していくうちに忘れてしまうことも多い。ワーキングメモリが上書きされてしまうのだ。
ということはつまり、会話に集中せずに他の事を考えているということだから、話の後半は上の空だとも言える。実際、


「スミマセン。キイテマセンデシタ」


ということがよくある。
これは、小説などを読んでいる時にも起こる。目では数ページ読み進んでいるのだけれど、その間 他の事を考えているので中身を全く把握していない。そして、はっとそのことに気づき、戻るはめになる。
この傾向は最近始まったことではないと思う。小学校の時の通信簿では毎度のように「人の話をちゃんと聞いていない」との評価が付けられていた(たしか)。当時も初めから聞いていないのではなくて、会話の内容から勝手に頭の中で思考が派生していっていたように思う。

まあ、要するに、なんだ、つまるところ、


いいから人の話を聞け、と。