『硫黄島からの手紙』 (★★★☆☆)

アメリカ側と日本側を描いた2作品のうちの日本側。
ハリウッド映画なのに作品のほとんどが日本語。日本側を描いているのだから当たり前といえば当たり前だが、そうじゃない映画はよくあるし、興醒めするものだ。
この映画はどちらが良いとか悪いとか、そういったものを一切廃し、事実を淡々と描いたといった感じ(まあ登場人物や作戦等々が実在したのかは知らないが)。
そういう意味では特に盛り上がったり、消沈したりといったものはないが(戦闘シーンは壮絶である)、その時代や状況で人々の考えていたことが真っ直ぐに伝わってくる気がした。前線で戦った人々はどの国の人であろうとただ自分の大切な人達を守りたかっただけなのだろう。そう思うと涙が出る。
戦争などというものは人類の誰一人に対しても幸福をもたらさない絶対悪である。